本と映画

「風と共に去りぬ」を再観して考えた。

(注)6月8日に書いた記事。 気持ちの上では楽でない日が続いているせいか、連続仕事が終わった日曜日の夜は、身体は疲れているのに寝付けず、偶然YouTubeで見つけた不朽の名画「風と共に去りぬ」の映画を観ていた。 同名の原作は、中学校1年生の夏休みに一晩…

源氏物語はビジネスにも応用出来る〜古典はいつの時代にも通じるものを持つ。

昨日はI日中、京都御苑の森の中で「源氏物語」を読んでいて、あらためて感じた。「紫式部がこのオハナシを書いていた時、章が完成するたびに宮廷の女性が競うように読み、続編を楽しみにしていた、というのもわかる」と。 まず、源氏は帝(天皇)の子。日本一…

源氏物語ゆかりの地をめぐる。

源氏物語に再挑戦している。まず現代語訳(瀬戸内寂聴)を読み、次に注釈付きの原文を読むやり方。ページをめくるうち、物語にゆかりがある地を巡ってもいいなと思い始めた。 例えば、主人公の光源氏の母、桐壺更衣の実家で源氏が前半生に住んだ二条院はこの辺…

「華岡青洲の妻」(有吉佐和子 作)

「華岡青洲の妻」(有吉佐和子 作) 1804年、世界で初めて全身麻酔による手術を成功させた華岡青洲。その偉業を成し遂げた裏には、母の於継(おつぎ)、妻の加恵、姉の於勝(おかつ)など、身内の女たちの献身的な支えがあった。これは、主に母の於継と妻の加恵と…

「中世に生きる女たち」(脇田晴子著)を読んで。

「中世に生きる女たち」(脇田晴子 著) 我がまち京都には古本屋が多く、それを巡るのも、まち歩きの楽しみの1つ。今出川通に面した某古本屋の店頭で、歴史学者、脇田晴子氏によるこんな新書を見つけた。 前書き後書きを含めても全250ページ足らずの中で、脇田…

親や夫、持って生まれたものだけで決まる人生は息苦しい。

今日、北大阪の某百貨店で、久方ぶりに試食付きの仕事に入る。楽しみ。 人間、少なくとも、働けるうちは働こう! 各種支援金があってもね、それのみに頼っていたら、芯からダメになっていく。 瀬戸内寂聴氏が現代語訳した「源氏物語」を中途で放り出してから…

「マルタの鷹」(ダシール・ハメット 原作)

邦題「マルタの鷹」(原作 ダシール・ハメット、翻訳 小鷹信光) 再々読。41年前の初回時、27年前の2回目時、そして今回と、取り巻く環境の変化や、そのことないし重ねる年齢によるモノの考え方の推移はあれど、登場人物の心理描写を省いた、行動とセリフのみ…

平凡な営みこそが歴史を作っていく〜トルストイ「戦争と平和」から。

本を読んだり映画を観たりするたび、こう感じることはない?「主人公になっている人物って、性格も生き様も普通の道から外れていたりけっこうクセがあったりするタイプが多いなあ。いわゆる普通の人間が主人公になっている作品もあるけれど、何だかイマイチ…

東洋のモナリザ〜仕事以外でも、考えるは簡単、実行するはそうではない。

ちょっと! 困ったよ、このままじゃ、最悪、2月の仕事ゼロ。払うもの払わないといけないのに、どうしてくれるのよ、、、せっかく晩秋から暮れにかけて試食を伴うデモンストレーションが復活傾向にあったし、事実2月の仕事も推奨販売ながら入っていたのにすべ…

「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」(米原万里 著)

「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」(米原万里 著) ロシア語通訳者としても著名なエッセイスト、米原万里氏が、1960年から64年まで通った、在プラハ・ソビエト学校での同級生3人の「その後」を追うことで、あらためて社会主義も含む共産主義(マルクス主義では…

鞍馬天狗の思い出。

(注)2年前のFBの記事より。 今日、加入しているFBグループでの我が投稿にコメントを下さった方にレスポンスをしていて、あらためて思い出した。現在でこそ「超」がつく過疎地と化している我が故郷にも、その昔、一軒だけだけれど映画館があったこと。さらに…

コロナ禍に苦しむ今、「芸」の力を考えたい。

「長生きも芸のうち」(岡本文弥。インタビュアー 森まゆみ)。 1996年に101歳の長寿を全うした、新内節(しんないぶし)太夫、岡本文弥が、歩んできた軌跡や芸、人生観、樋口一葉その他の文化人との交流を語る。明解な返答を引き出す、森まゆみのインタビュアー…

フェニモア先生シリーズ

(注)2021年12月12日に書いた記事。 邦題「フェルモア先生、墓を掘る」(ロビン・ハサウェイ作、坂口玲子 訳」 (あらすじ)患者の健康よりも効率が優先されがちな大病院のあり方に疑問を感じ、父から受け継いだ診療所で昔ながらの治療を続けるフェルモア先生は…

印象深い現象や体験に接すると人は疲れを覚える〜映画「グロリア」。

(注)2021年12月4日に書いた記事。 昨日は、午前と午後、2度も風呂に入り、TSUTAYAのネットレンタルで借りた映画(カサヴェテス監督「グロリア」。1980年、アメリカ)を観た後、コンビニおでん(大根、こんにゃく2種、練り物、昆布、卵、ちくわ)を焼酎と共に流し…

人間は多面体。

(注)11月20日に書いた記事。 人間は多面体だと、つくづく感じる。 このたび鬼籍に入った瀬戸内寂聴。ヤフコメに「幼な子を置いて夫以外の男と駆け落ちするし、その後も次々と妻子持ちに恋して人の家庭に波風立たせるし、出家した後の言動も僧籍者にあるまじ…

瀬戸内寂聴を偲ぶ。

(注)11月17日に書いた記事。 瀬戸内寂聴(写真はWikipediaから)が手がけた小説も伝記物もエッセイも対談集も古典の現代語訳(「源氏物語」)も、ずいぶんと読んだ。ぶっちゃけ、伝記物やエッセイや古典の現代語訳はとても面白かったが、こと小説に関する限り、…

小説「ノーラ・ウェブスター」

(注)10月30日に書いた記事。 「ノーラ・ウェブスター」(コルム・トビーン 作、栩木伸明 訳)。 アイルランドの作家コルム・トビーン(映画「ブルックリン」の原作者)が、自分の母親をモデルに、一説では12年の歳月を費やして書き上げた長編小説。 特に事件らし…

小説「ロボット・イン・ザ・ガーデン」からデモンストレーター業の今後を予測する。

(注)10月29日に書いた記事。 ロボット・イン・ガーデン(デボラ・インストール作、松原葉子訳)。 (あらすじ)AI(人工知能)搭載ロボットが人間と共依存する近未来のイギリス南部。妻にも愛想をつかされた34歳のプータロー、ベンは自宅に迷い込んだ壊れかけの旧…

「好き」が1番大切。

(注)10月13日に書いた記事。 映画(添付画像を参照されたい)にもなった、三島有紀子作「しあわせのパン」。その終盤あたりにこう書いてあった(概略)。 「好きなものを集めると、好きな人が集まってくる。つまり、いろんなことが、まわりまわっている」。 そう…

「魯山人の食卓」(北大路魯山人 著)

(注)10月4日に書いた記事。 書家、画家、篆刻家、陶芸家、料理家、、、と、さまざまな顔を持ち、おのおのの面で「美」に生きたマルチ芸術家、北大路魯山人の、これは「食」にまつわるエッセイ(1930年から53年にわたって書かれた)を集めた書。どの項も、いか…

創る能力と、分析研究あるいは解釈表現する能力は、別ものか?

昨晩、アーウィン・ショーの短編集(常盤新平訳)を再読していて、あらためて認識した。素晴らしいストーリー構成と剃刀のように鋭い心理描写。行間から、情景がまざまざと浮かび上がってくる。まるで映画を観ているみたい。 ふと、大学で文学を講義しているあ…

八月の鯨〜人間は1人で生まれ、1人で死んでいく。

久方ぶりにいい映画を観た。 「八月の鯨」(原題"The Whales of August")。今から34年前に撮られた。 特にナニカが起こるわけではない。特徴あるキャラクターが登場するわけでもない。ただ、小さな島で暮らす老姉妹とそれを取り囲む老人たちの日常が淡々とえ…

無知が偏見となり、自分たち以外の世界に属するものを傷つけているケースはよくある。

(注)6月12日に書いた記事。 痛い。それでも、少しずつ軽減してきている。あと少しの辛抱だぞ。 昨夜、TSUTAYAのネットレンタルサービスで送ってもらった、アメリカのテレビドラマ「ルーツ」を再観していた。 私が大学生だった頃に世界中でベストセラーとなり…

コロナ禍の現在、ほんの少しの差異からスケープゴートになる可能性が。

(注)4月15日に書いた記事。 娘の育児支援のため、またも大阪に向かっていた、今日。コロナ変異ウィルスが猛威を振るい、感染者激増している中での大阪行き。明後日から4月は8日仕事を請け負っている身。大丈夫なのか、と危惧しつつの行動。 それにしても、コ…

眠れない夜に「レ・ミゼラブル」。

はい。 今日は午前中に最低限の家事をすませ、午後はずっと眠っていましたね、、、まあ、昨夜、いろいろと考え過ぎてどうにも寝つかれず、50年前に読んだヴィクトル・ユゴーの「レ・ミゼラブル」を取り出してめくっていたところ夜が空けてしまい、けっきょく…

風と共に去りぬ

(注)1月31日に書いた記事。 書棚を見ていたら、あの「風と共に去りぬ」が目に入ってきた。中学校一年生の夏に河出書房から販売されていたハードカバーで一気読みし、大人になってから文庫本で再読したのだ。 12歳の女の子には、夫婦間のことなど、わからない…

とにもかくにもストーリー完成〜残すのはカタチのならないものでもいい

我が書き進めているフィクションの各シーン書き(詳細プロット)。はい。本日の午前を持ち、完成しました。予定より1日早い。 いくら映像として脳裏に勝手に流れてくるとは言え、それを具体的に文章化し、登場人物のセリフまで記録するのは、そう容量があるわ…

人間は見た目で判断する〜児童文学の古典「王子とこじき」から考える。

(注)1月18日に書いた記事。 「トム・ソーヤーの冒険」などで知られるアメリカの作家、マーク・トウェインの手による「王子とこじき」を読んだのは、小学校3年生の冬だった(その時のは、児童向けに易しく書き直されたもの)。なぜか、55年経った一昨日の夜。急…

早すぎる結婚は

(注)12月21日に書いた記事。 昨夜は遅くまで、エドガー・アラン・ポーの作品集を読み返していた。「黒猫」や「アッシャー家の崩壊」「赤死病の仮面」などで知られ、世界初の推理小説を書いたともされるポーは、そんなに好きと言うわけでもないが、どこか気に…

これも人生だよね〜映画「愛しのタチアナ」〜非モテなオッサン

久々にアキ・カウリスマキ監督(フィンランド)の映画を再観した。邦題「愛しのタチアナ」(1994年)。1960年代のフィンランドを舞台に、整備したばかりの車でドライブに出た冴えない中年男2人組が、途中でやはり冴えない出稼ぎ女性2人組と知り合い、港までの道…