湖北方面の話題を取り上げたところで。
以前から、この地に限らず、滋賀県各地へ仕事で訪れるたび、思っていた。
「滋賀県には、外国人のお嫁さん、けっこういるのかな?」
と。
肌の色や顔立ち、身体付きは私たち日本人と変わらない。
それが、会話をすると、アクセントや主に助詞の不自然な使い方から、
「日本以外の国の人だな」
とわかる。
見れば、旦那さんや子ども、お姑さんとおぼしき人たちと一緒で、その一緒にいる人たちは、ごくごく普通に日本語を話している。
そもそも、私がこのデモンストレーターの仕事に就いて初めて立った現場が、外国人がとても多い店舗だった。
こちらは、彫りの深いくっきりとした目鼻立ちに、ほんのりと浅黒い肌。
一目で日本人ではないとわかる。
昼休憩時に社員食堂で隣になった店のパートさんにそれとなく尋ねたら、ブラジル、ペルーその他、南米からの出稼ぎ労働者とその家族だと言う。
「この地域一帯にある工場で働いてんねん。最初は日系人が自分たちのお祖父さんやお祖母さんなどの実家の伝手を頼って日本に来て働いていたみたいやけど、段々に日系じゃない人も来るようになって、、、。一家で来ている人もいるよ」。
彼らの日本語は、大半が片言。
ただ、日本で暮らしているうち、必要に迫られてヒアリングの方はそこそこ鍛えられているのか、こちらが話す内容はおぼろげながらと言う感じでわかる様子。
私は彼らにどんどん試食品をすすめた。以前、外国人のメールフレンドが来日した時に会った体験から、言葉で十分にコミュニケーション出来ない面は、例えばイラストや歌やボディアクションなど、他でカバーすればよいことを知っていたからだ。
幸い、今のこの時点では、試食品があるではないか。
美味をもっともアピールする、舌という感覚器官で味わうがゆえに、恐らくは言葉以上にアピールする試食品。
試食すると、彼らはよく買ってくれた。
それもあり、こちらの予想をはるかに上回る売上を達成することが出来た。
南米からの出稼ぎ労働者の人たち。
いっときからめっきり見かけなくなった。
リーマンショックで工場が閉鎖し、帰国したのだろうか?
ただ、先にあげた外国人のお嫁さんのように、日本人と結婚して日本に定住した人は少なからずいるようで、中にはスーパーの、主にバックヤード部門でのパート勤めをしている人もいるね。