オンライン・デモンストレーターとも言うべきデジタル・マネキン。
開発側は
「コロナ禍収束以降は、従来の有人による対面での試食試飲販売に代わり、こちらが主流になる」
と、鼻息が荒いが、、、。
個人的には、実は6、7年ほど前から、その予感がなかったわけではない。
正式には
「既によく知られた商品なら、売り場に設置されたプロモーションビデオでじゅうぶん。人間である私たちの出番は、もしかするとまだ知名度の低い新商品発売の時だけになるかもなあ」
と、想像したことはあったのだ。
もしこの通りになるのなら、今回のコロナ騒動は、それを早めたわけだね。
某地方都市に住む同業者は、
「プロモーションビデオがいくらよく出来ていても、現場での実演とは臨場感が全く違うと思います」
と感想を述べ、
「仮にデジタルマネキンが主流になったら、私はこの仕事をやめます。年も年だし、流れについていこうという気もない。だって、デジタルマネキンはお客さんの顔がじかに見えないじゃないですか! 販売の醍醐味はそこにこそあるのに!」
と返してきた。
確かに。
もっとも、音楽界でも、オンライン・セッション、すなわち遠隔合奏のサービスが始まっていることを考慮すれば、デジタルマネキンは今後はSP(セールスプロモーション)界に浸透していくだろう。
ただし、開発元が鼻息荒くしているようなスピードではなく、徐々に。
おそらくは、セルフレジ登場以降のスーパーのチェッカーみたいな感じで、ゆるやかに、ゆるやかにね。
写真は、妙覚寺の石庭。