ガヴァネス(女家庭教師)とデモンストレーター

f:id:ellenyannyan:20200606110654j:image

 

かつて、女性が就くことの出来る数少ない職業の一つだった、ガヴァネス(女家庭教師)。


ガヴァネスとは、富裕な家庭に住み込みで勤める女家庭教師のことで、1800年代から増え始めた。
記録によると、雇われた家の子どもに、いわゆる「読み」「書き」「そろばん」の他、歴史や外国語などの教養科目、さらには音楽、絵画まで教えたとあるから、当時の女性の地位を考えれば水準以上の教育を必要とされたわけだが、その割には社会的な地位が低く、(ガヴァネスを雇った)家人と使用人の中間置におかれた。


しかも、雇い主が、例えば
「子どもを学校にやることになった」
「子どもが大きくなった」
などの理由でガヴァネスはもう必要ないと判断するや、
「お役御免」
と暇を出されるという、まことに不安定な身分。


それと関連あるのか。
シャーロック・ホームズシリーズの中の一作、「ぶな屋敷」に登場するガヴァネスは、現在で言うならガヴァネスのための仕事紹介所から仕事を紹介されている立場。
デモンストレーター派遣会社に仕事をまわしてもらっている私たちと似た環境ね。


このガヴァネス。
時代の推移と共にすたれ、現在ではほとんど見受けられなくなった。


残念ながら、デモンストレーターも似た経路を辿る?


この危惧は、ブログでしばしば書いているように、コロナ禍以前からあった。


噛み砕いて説明すれば、一定の知名度がある商品のデモは次第にデジタル化され、私たちが直に「アナログで」宣伝する商品は新発売製品に限られていくのではないかと言う危惧。
すなわち、業界縮小ね。


もっとも、これは、未知数の領域だわな。


写真は、1番下の孫。