電車に揺られているうちに流れて行くこと〜智頭急行

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時期はまだ見えないものの、遠くない将来に以前の生活に戻ることが出来、仕事もまた入るようになったら、私はまずは兵庫県上郡から出ている智頭急行に乗りたい。

 

目的は、ガッタンゴットンと電車に揺られる。
それだけ。


智頭急行には、16年前、飲料の宣伝販売で、当電車が走る智頭線沿線にある町のスーパーを訪れた時に乗った。
住んでいる京都からは始発で出発せねばならないほど遠く(遠方手当にひかれて受けた仕事。当時は生活が大変だったので)、率直、40代半ば(当時)の身でも結構キツイ思いをしたのだけれど、そのぶん、身体を運んでくれるカタツムリのように可愛いこの電車に愛着を感じたものだ。


「(状況が)落ち着いたら、また智頭急行に、今度はプライベートで乗ろう」
とひそかに決めて、ああ、時が経てば63歳!


ガッタンゴットン。ガッタンゴットン。
揺られていれば美観もそうでない平凡な景色も過ぎて行くように、人生のいいことも悪いことも、揺られるリズムに身を任せているうちに流れていく気がする。


写真は智頭急行(同社ホームページより)。
ちなみに、この沿線には剣豪、宮本武蔵の出生地とされる、その名もズバリ「宮本武蔵駅」があり、さらに北上すると、温泉がある西粟倉村に行き着く。
西粟倉村。41年前の夏、亡父の仕事の関係で2度訪れた(車で)。
静かな、自己散策には持ってこいの場所だ。