基本的に女性はお喋りが好き。

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基本的に、女性はお喋りである。
年齢は関係ない。
電車の中で、公園の片隅で、職場の食堂で、病院の待合室で、女性は時に延々とお喋りに興じる。


ファッションのこと、食べ物のこと、家族のこと、健康のこと、ひいきのスターのこと、ペットのこと、話題になっているドラマのこと、近所のこと、、、話はあちらへ飛び、こちらへ飛び、過去と現在と未来を自在に行き来し、そのうちノンフィクションとフィクションがごちゃ混ぜになってきたりと、まことに女性のお喋りはとりとめがなく、だからこそ、つまらないけれども面白いのである、、、少なくとも当の女性にとっては(考えてみれば、歌だってお芝居だって小説だってお喋りの延長で、これらもどちらかと言えば男性より女性に愛好家が多いやね)。


何年か前の春先、仕事で訪れた大阪の下町にあるスーパーで焼きそばのデモンストレーションをしていたら、デモ場所を通りがかった70代前半とおぼしきお客さんの1人に、
「おねえさん、悪いけど、(私が持っている)このカゴ見ていてくれへん? ちょっとの間でええねん。ウチ、トイレに行きとうなって」
と頼まれた。
「ああ、別にかまいませんよ」。
私は答え、お客さんから受け取ったカゴを、そばの商品を積んだ売場にあった隙間に差し込んだ。
10分経ち、15分経ち、、、30分経っても、お客さんは戻って来ない。
1時間経った時、
「生ものは入っていないけれど、いくら何でも」
と思い、近くに品出しのためにやってきた店員さんに事情を話し、お客さんのカゴを渡した。


「預からんといて欲しかったな」
彼は言った。
「おばあちゃんたちの間ではようあんねん、トイレを出たところで知っている人に会い、お喋りが始まり、それが長々と続いているうちに買い物したことをケロっと忘れ、そのまま家に帰ってしまうパターンが」。


ううむ、、、?
もっとも、これは、お喋り好きの功罪もさることながら、一種の認知症もからんでいる気がするが、どうなのだろう?


写真は、真ん中の孫と一番下の孫。