「苦労してはるんやね」と、私の手を見たお客さんは言った。

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もう10年以上も前になるかしら。滋賀県甲賀市で仕事をしていて、いきなり中年のお客さんに両手を握り締められ、こう激励(?)されたことがある。


「おねえさん、苦労してはるんやね。若いのに何てかわいそうな手やの! でも、負けたらアカンよ」。


私は、わけがわからす、きょとーん。
「は、はあ、、、ありがとうございます」
と、わからないなりに返すのが精一杯。
かくして、そのお客さんが去ってしばらく経った後、何気なく手元に視線を落として、ことのしだいが判明した。


お客さんは、私の手のあまりの荒れようから
「この人、ひどい生活をしているんやわ」
と想像し、思わず同情してしまったのだ。


実際、当時の私の手はひどかった(今でもそうだが)。
体質の末端冷え性に加え、職業がら頻繁にアルコール・スプレーを使用するため、カラカラに干からびて魔法使いのおばあさんの手とエエ勝負。
もちろんバンドクリームを塗ったり手のマッサージをしたりと、ケアはそれなりにしていたつもりだったけれど、とてもとてもダメージがカバー出来るようなレベルではなかった。


そもそも、食器洗いの時にゴム手袋をしないことからしバツ
それを承知で、やはり私は素手で洗わないと気がすまない。手袋ごしではきちんと洗えたかどうか、いまいち自信が持てないのだ。


コロナ蔓延により、食品関連の仕事に就いている人以外でもアルコール・スプレーを使うケースが一般的になった現在、手荒れに悩んでいる人は増えているのではないか。


写真は、文中に出てきた、滋賀県甲賀市で買ったペットボトル茶。
寒暖の差が激しい山あいの地である当市は茶の名産地で、湯呑みでお茶を飲まない世代にもアピールする、このようなお茶も売られている。
お茶も種類によれば血行を促進する他、冷えを改善したり代謝を促進する作用があるため、ある面でのバンドケア効果も期待できそうだ。