木曜日。大学病院の待合室に座っていて、あらためて感じた。
「何人も老いと死からは逃れられない」。
老いれば、肉体は変貌し、病も得やすくなり、やがて原因はどうあれ、生物としての終焉を迎える。
残酷だけれど、公平な真実。
大金持ちもホームレスも貴人も組織の歯車として働く名もなき者も、皆、いちよう。
「人が生きるって、突き詰めれば、けっこうシンプルなことなんだ」
と、今さらながら認めてしまう。
だとしたら、他人の思惑は気にせず、自分の心の声に耳を傾けて「マイ・ウェイ」を歩んだ方が、ずっと静かに日々を過ごすことが出来る気がする。
少なくとも、私のように、客観的に考えればこれから生きる年数が今まで生きてきた年数よりは短いであろう人間にとっては。
写真は、千本釈迦堂。
