商品を開発する側とそれを知りたい側がいる限り、宣伝販売の仕事は必ず残る。

f:id:ellenyannyan:20210105084700j:image

 

(注)12月26日に書いた記事。

 

8月末のこと。とある生鮮品の推奨販売で訪れた京都市内の某大型スーパーの一角で、ふと私は足を止めた。


そこには、数えきれないほどデモを担当させていただいたメーカーの秋の新商品が派手な写真入りパネルやPOPと共に山積みされており、しかもその山の崩れ具合からして、よく売れていることを暗黙のうちに示していたからだ。
「宣伝販売員が入らなくても、じゅうぶん売れているやん」
思わず心の中でつぶやいてしまった。


さらに想った。
「これが2回3回と続いたら、メーカーも考えるかも」
そうなのだ。決して安くはないギャラを払ってデモンストレーターを起用しなくてもウチの商品は知名度とネットやテレビCMや店頭ディスプレイのチカラで一定数は売れる。ならばコロナ禍で企業損益も奮わない折ではありそういう部門はカットしていこう。
メーカーがこんなふうにとらえるようにならない保証が、どこにあろう?


現にMR(医療情報担当者。製薬会社営業)の世界にこの傾向があらわれてきていると言う。
としたら、薬品に比べ段違いに価格が低い食品の場合は、もっとこの傾向があらわれる?


とは言え、消費者側には、
「新商品の味がみたい」
と望む人は、これまた一定数はいるわなあ。
この2月にデモを行ったE社のレモン味の焼き肉のタレもそうだった。
「CMで見た時から、どんな味か、気になっていた」
とおっしゃるお客様が多く、試食が次から次へと出たものだ。


このようなお客様が、ある単位を作るほどには存在している限り、コロナ収束後に食品宣伝販売は必ず復活する。
しかも、薬品などのようにリモート営業やリモート販売は出来ないから、やはり必ずお客様が実際にいる現場での実施になる。
ただ、仏事同様、デモ回数の減少は避けられないだろう。


写真は、一番下の孫。
この子が成人した時、デモンストレーターの仕事は、、、いや、新しい商品を開発するメーカーとそれを知りたい消費者がいれば、必ず必ず残っていることだろう。