「お料理イマイチ」となげく方、最初はレシピ通りに。

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(注)2月22日に書いた記事。

 

先だっての記事で、仕事がら
「私、お料理はどうもイマイチで」
と語る女性にちょくちょく会ってきた、と書いた。
そして、本当にそうなのかと言うと、その大半は必ずしも当てはまらず、「刷り込み」の部分もかなりあると。


私の体験では、
「お料理イマイチ」女性のほとんどは、まず味付けがわからない人である。
例えば肉じゃがを作るとして、素材を切っていためた後に水と調味料で味をつけて煮込むのだけれど、この配分がどうもつかめないんだと嘆く。


わかりますとも!
私も、宣伝販売の仕事をはじめるまで、食に興味はあるのに実際の料理は出来ない人間だったから、痛切にわかりますとも!


ついでに!


私たちに仕事を依頼するメーカーだってわかっていますとも!
味付けが苦手なばかりに料理を敬遠する人が少なからずいることは。
だからこそ、
「水で薄めるだけで、煮物や麺類、汁物、炊き込みご飯も味が決まる」
と高らかにうたう白だしや調味つゆなどが各社から開発されているのだし、さらには材料を切って炒めて絡めるだけで一品出来上がる「惣菜のもと」、具体的には八宝菜なり青椒肉絲なり麻婆豆腐なり炊き込みご飯なりもやし炒めなり、もちろん肉じゃがなりのもとが発売され、売れるのだ(「惣菜のもと」は何度も宣伝販売を担当しているが、本当によく売れる)。


味付けがわからない人は、ぶっちゃけ、こういうお助け商品に味付けを任してしまっている場合が多いのだけれど、いつもいつもそれでは飽きてくるから、悩むのよね。
これもわかりますとも!


私はそんな人には、
「まずはレシピ通りに作ってみたら?」
と、おすすめしている。
「面倒くさくても、計量カップや計量スプーン、時にはスケール(はかり)やキッチンタイマーも用意して、素材や調味料の量も時間も火加減も、とりあえずはレシピに書かれた数字通りで作ってみる。そこから崩していったらよい」
と。


つまり、レシピ通りに作った品は、個人の味覚の好みもあり、おいおいにしてハテナマークの味になるものの、そんな時は数字という「誰にも明解で公平な目安」を使って足したり引いたりしたらよいのだ。
そうこうしているうちに自分の好みの味を発見出来、その時点で「適切な配分」もつかめることだろう。
そしたら、こちらのもの。幾度かその味を再現しているうち、身体が分量を勝手に覚え、レシピを見なくても作れるようになる。


なお!
「味付けを数字でするなんてとんでもない。私は目分量とカンで調味料の配分はわかるわ」
とおっしゃる方。
たまーには、計量カップや計量スプーンで、ご自分の味付けを客観的にチェックされてもソンはないよ。
体調の変化で味覚にも変動がおこり、気がつかないうちに味が濃くなっていた、なんてケースは実はけっこうあり、自身の健康管理にもつながる。


写真は麻婆茄子(Wikipediaより)。これも、中華系調味料の宣伝販売を担当した時に試食品を作った。最初は、レシピを見ながらソースやら味噌やら豆板醤やら、あれこれ配合した上で微調整。
家庭で3度予行演習した大変さは、肝心要の現場で試食されたお客様にいただいたお褒めの言葉で吹き飛んだよ。
あれから8年経った現在では、サッと作れますよ。
何事も、最初はやってみることだよ。