スターリンの母についてもう少し〜独裁者も人の子

(注)5月10日に書いた記事。

 

昨日に作ったきゅうりの浅漬けが辛くなり過ぎたので、細かく刻んで、今日の昼食のチャーハンに混ぜ込んでみた。
味付けは卵とほんの少しのシャンタン(創味社の中華だし。漬物から塩分が出るので、少量でよい)とゴマ。
いや、我ながら上出来。
キュウリでかさ増ししているから、茶碗一杯弱のご飯で、じゅうぶん満足。
他は何もいらない。


さて、一昨日。母の日に書いた、ソビエトの元最高権力者、スターリンの母親について、もう少し。


スターリンの母、エカテリーナが、躾の名のもと、子どもだった頃のスターリンに拳骨で顔面を殴る体罰をしばしば行っていたことは述べた。そして、それについて、大人になり誰しも彼に逆らえない地位に就いたスターリンが、
「お母さんはなぜ僕をあんなにぶったのですか?」
と、問うたことも。


息子のこの問いに、母親は何と答えたと思う?
「そのおかげで、お前はよくなったんだよ」。
そう!
母親にすれば、息子に対して悪意は全くなく、ぶつことも純粋に「愛のあらわし」だったのだ。
そんな時代だったし、社会背景だったのだね、子どもは一人前でないから物事は身体で覚えさせないといけない、、、という。


いっときソビエト労働人口に支障をきたすほどの粛清を行なったスターリンは、非常に猜疑心が強く、妻や血を分けた子どもにすら酷薄だったことで知られるが、そのキャラクター形成の一因に、子ども時代のこの体験がありはしないか。
なぜなら、人間は、自分がやられたことを往々にして他人にもする生き物だからである、、、ほら、コーチに体罰を受けながら指導されたスポーツ選手は、自分がコーチになった時には同じような指導をしてしまうことが多いというでしょ。アレですよ。


偶然の一致か。スターリン同様に独裁者として知られるヒトラー毛沢東フセインポルポトの子ども時代についても検索してみたら、ポルポト以外は全員が親ないし義理の親から虐待にも等しい体罰を受けて育ってきている。
これってねえ、、、。


ただ、スターリンに関しては、老いた母親に、恐らくは中年のオッサンになっていたのであろうその年になって
「お母さんはなぜ僕をあんなにぶったのですか?」
と質問する点から推察して、一縷の憐憫を感じなくもない、、、激しい殴打を受け続けながらも母親への愛情はなくさなかったからこそ、かの言葉が出たのだろうから。


独裁者も人の子なのだ。