ファジーな要素を持つ接客業の業務は、ネットシステムの不寛容さとは真逆

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個人事業主を対象とした一時支援金の審査と申請が終わった。
あらためて、ネットが苦手なことを、再認識した。


ネット、すなわちキカイというヤツは、当たり前の話だが、融通が効かない。文字や記号が1つだけ抜けていたり、大文字のところが小文字になっていたり、句読点の「,」がうっかり「.」になっていても、アウトなのだ。
こういう不寛容さは、実は私たち宣伝販売業をも含む接客の仕事とは真逆のもので、すべてではなかろうけれど、対人関連の職業に就いている人の中で
「実は私、ネット、得意じゃないのよ」
とカミングアウトする人はかなりいると思う。人と接することは、そのこと自体が極めてファジーな要素を含む行為だからだ。
そりゃ当然。相手は感情を持つ人間なんだもの。


例えば、先の投稿で話題にしたムック「世界の野菜レシピ」に載っていた、イギリス北部で日常的に飲まれるとされる「カントリースープ」の食材。玉ねぎやじゃがいもなどと共に、パースニップなる、聞いたことのない「もの」が記載されていた。
「何だろう?」
と検索をかけてみたら、ヨーロッパ発のニンジンに似た根菜で、シロニンジンとかサトウニンジンとも呼ばれる。煮崩れしないので、シチュー系の料理によく使われるとか。
何にせよ、ここ日本では非常に手に入りにくい野菜だ。


こんな場合、調理を手がけているのが人間なら、他の野菜で代用するか、いっそパースニップを加えずに「カントリースープ」を作るのではないかしら。
それが、調理を手がけているのがキカイなら、きちんとレシピを守るべく、そこでキカイは動かなくなってしまうだろう。
そう! 融通をきかせるかきかせないかの違いは、こういうこと。


もっとも、以前から幾度も繰り返しているように、本来の接客業務に付随するモロモロの作業は、今後じわじわとデジタル化されるだろう、、、例えばメーカーが主催する研修がzoomになったり、指示書も報告書もペーパーレスのWeb処理になるとかね(後者は既に数年前から実施しているメーカーもある)。
やはり、苦手なりにネットと付き合っていかねばならないのだろう。


写真は、我が家の冷蔵庫に転がっていたじゃがいもとニンジンで作ったポタージュスープ。
じゃがいもとニンジンと牛乳をどうしても処理したく、コンソメで柔らかく煮たのをミキサーにかけて一品完成。
少し手間はかかっても、市販の粉スープなどにはないコクと旨みがある。