米の宣伝販売

(注)10月7日に書いた記事。

 

振り返れば、例年の今時分は、米の宣伝販売をよく請け負っていたものだった。新米のシーズンだからである。
試食メニューは、塩さえつけないおにぎりが常。


新米は、1粒1粒がくっきりと立っていて、真珠のように艶やかな光沢があるべっぴんさん。
口に含むと米が本来持つ香りと甘さが広がり、試食提供前の味見の段階から、心の底よりのシアワセ感を味わえる。


プラス、私たちデモンストレーターにとっても、担当商品が米であることは、味とは別の面でもオイシイことなのだ。
理由は、楽だから。


まず、調理技術を要しない。
米を洗って(無洗米ならそれすら必要なし)、炊飯器にしかけ、スイッチオンするだけ。
待っていれば、勝手に炊き上げてくれる。


次に、よほどの高価格とか前日が特売日だったとか、特別な理由がない限り、そこそこは売れる。これは、販売スキルもさほど求められないことを意味する。


ただ1度だけ、特売価格で、かつセール日にデモを実施したにもかかわらず、大苦戦したことがある。
農村地帯に建つその店舗のメイン客は農業従事者で
「米なんか買わんかて、うちで作っとるわい」
とおっしゃる方が多かったのだ。
これは、もうどうしようもないわなあ、、、。


ついでに、精米技術の向上により、あまり研がなくてよくなったのも楽。
昔は水が透き通るまで研ぐものだったけれど、現在では、そこまですると米の旨味が逃げてしまうんだよねえ、、、。