幸せだな、小さなことだけれど。

我が京都市には、区域によっては、未だラッパを鳴らしながら豆腐を行商して回るおっちゃんがいる。
この豆腐が、もう感動的な美味しさなの。
豆そのもののコクが違うのだ。

感動的な美味しさと言えば、数年前、大阪南部の漁師町で仕事をした帰り、最寄駅に向かっていてふと目にした魚屋に並んでいたピチピチのイワシの美しさに打たれ、思わず一盛り買い求め、店のおばさんの
「奥さん、このまま、ホンマこのままで素直に焼いてあげて」
の言葉通りにしたら、もうイワシさまさまの絶品で、大袈裟でなく
「(こんな美味しい食べ物を食べられるなんて)生きていてよかったな」
と、思った。

幸せだな。
小さなことだけれど。