遠方の現場は行き尽くした感がある。

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昨日は、京都市内の大型店にて、農産関連のデモ(推奨販売)。

連休最後の日で「こどもの日」でもあるのに、お客さま数は多くなく、全体にまったりと流れた1日だった。

 


お客さまの中に、派遣会社は違うものの、長年現場でよく顔を合わせる人がいた。

販売トークをするふりをして(!)、しばらくの間、立ち話。仕事情報も含めた近況報告をした。

 


やはり、デモンストレーションの仕事は、推奨販売メインながら緩やかに復活してきているようで、彼女も今週末に近畿地方では知られた某ローカルスーパーに行くと言う。

「仕事があるのは嬉しいけれど、もうあまり遠くには行かれへんね。翌日、すごくしんどい。それを想ったら、何でもかんでも(仕事を)受ける気にはなれへん。難しいところやワ」。

 


そうよね。遠方でも、現場が最寄り駅から近い場所にあればまだ身体的な負担は軽いのだが、例えば最寄り駅からバスに乗り、そこからさらに10分以上歩くとなると、行く前から疲れてしまう。

また、交通手段は電車だけでも複数の路線を乗り換えないといけない場合も、疲労度は高くなる(路線と路線の間にかなりの距離があることが多いのだ)。

 


それでも、50代半ばくらいまでなら、発想を変え、遠方で交通の便が良くないところでも半分旅行を兼ねる気持ちで仕事をこなすことも可能だろう。

還暦を過ぎたら、さすがにね、、、。

調理用の荷物を持参しているとなれば、尚更だ。

 


2004年にこの仕事に就いた私も、振り返れば、関西一円を中心に、時には北陸や中部地方などにも足を伸ばし、ずいぶんといろいろな地を仕事絡みで訪れた。現場に向かうバスに乗っている40分近い間、野生のウサギやサルやシカには会っても人間にはバス運転手以外だれ一人として会わなかった山中にも、片道4時間かけてたどり着いた無人駅では壁のそこかしこに張り付いたヤモリだけが「生き物」だった農村にも、突風吹きさらしのごとく絶えず木々がざわめき続ける県境の山頂にも、そこに店があるからには、行った。

65歳になった今、

「もう(遠方は)いいよ。行き尽くしたよ」

みたいな気持ちが、確かにある。

 


、、、なんて、今月後半には、京都府日本海側にある舞鶴での仕事が4日も入っているだが、まあ、この案件はメーカーが特急電車使用を認めてくれたので、距離はともかく、そう疲れるものではない。

 


写真は、5年前の夏に舞鶴で仕事をした時、現場付近で撮ったもの。

日本海側にある町なのに、京都市内より暑かったことを覚えている。