だしをとるのは面倒な作業?〜だし入りみその盛況から考える。

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(注)10月16日に書いた記事。

 

みそ業界の大手マルコメみそが、だし入りみそ「料亭の味」を発表したのは、40年前の1982年。
きっかけは、ある主婦からの
「おたくのみそで作ったみそ汁が美味しくない」
とのクレーム。話を聞けば、この主婦はだしをとらずにみそ汁を作っていたと言う。


「ふうん。ならば、最初からだしが入っているみそを作って売ってあげよう。これなら、お湯でとぐだけで誰でも美味しいみそ汁を作ることができる」
と、会社側は発案。試行錯誤の末、完成させた。


共働き家庭や、専業主婦でも家事育児以外の世界に目を向ける女性が増えていた社会背景もあり、商品は大ヒット。現在にいたるロングセラーとなった。


確かに忙しい時は便利だけれど、、、反面、だしをとるってそんなに面倒な作業なのかなとも思う。
我が家の例で恐縮だが、乾燥椎茸と昆布、あるいはいりこと昆布を筒形タッパーにそのまま(いりこの頭とかわたとか取ったりしない)入れて水を注ぎ、放置していたら、だしは勝手に出来ていますよ。
いりこだしの場合は、いりこもみそ汁の具材としているから、カルシウム補給もばっちりだし。


粉末だしが欲しい場合は、干し椎茸なり昆布なりいりこなりをミル挽き。電動ミルを用いたら、時間も手間もかからない。


もっとも、3人の子を育てながら共働きをしている娘(37歳)によると、
「朝はパンだからみそ汁を飲まない。夕食でも飲まないことがある。子どもはコンソメスープの方が好き」
とのこと。
みそ汁自体が飲まれなくなっているわけだ。


毎朝のみそ汁に家庭の味を感じ、幸福感に浸っていた私のようなタイプは、もはや「昭和な」感覚の持ち主で、時代と共に消えていくのだろう。


写真はみそ汁(Wikipedia).