
(注)3月2日に書いた記事。
今日(2月28日)も、大阪府南部にあるまち富田林で仕事。
昨日、ざっと18年ぶりに近鉄富田林駅に降り立ち、その変わりようを、この目で確かめた。
18年前、すなわち2007年6月にステーキソースのデモンストレーションのために訪れた大型店は当時とは別の店になり、隣接する形で家電店やら何やらが建ち並び、まるでちょっとしたショッピングセンターみたい。
ああ! あの頃とは明らかに違う風景。
無理もないか。
18年と言えば、生まれたばかりの子ども(赤ちゃん)が大学生になる年月だ。
赤ちゃんが成長して変わっていくように、風景もいろいろ取り込んだり、反対に削減したりしながら、変わっていく。
変わったと言えば、昨日のデモで担当した商品、りんごもそうだね。
私感じるところ、この50年くらいでりんごの風味や食感はかなり変わった気がする。
ずばり、甘くなったのだ。そして、柔らかくもなった。
ここでお尋ねする。
皆さんの中に国光りんごを食べたことのある方はおられるだろうか。
国光りんごは、かつて給食にもよく添えられていたりんごで、1960年代半ば以前に生まれた人、すなわち還暦以上の人たちにとっては「りんごの定番」的な存在だった。
風味は、現在スーパーなどに出回っているりんごと比べると明らかに甘みも香りも少なく、何より固かった(メーカー名はど忘れしたけれど、「りんごをかじると歯茎から血が出ませんか?」と宣伝文句の中で呼びかける歯磨き粉があった。弱った歯茎を刺激するほど固いものの代表格がりんごだったのだ)。
だから、1970年代に入ってにわかに脚光を浴び始めたりんご、スターキングを初めて食べた時に驚かれた同世代は多いのではなかろうか。
「何て甘いの!」
「何てジャリジャリしていて柔らかいの!」
と。
とは言え、スターキングも、令和のこの時代にあっては、「甘みが少ない」の「酸っぱい」の「固い」のと言われるだろうな。
時代は、いつからか、りんごに、いやフルーツ全体に甘味と柔らかさを求めるようになった。
結果、いささか過剰とも感じられるほど甘くて柔らかい品種も登場してきた。
この「変わり」には、個々の果物本来の個性を活かす意味合いからも、少し考えるところがあるのではないかと、個人的には感じる。
写真は国光りんご(Wikipedia).