8月23日から3日間連続で、大阪は堺筋本町(関西屈指のビジネス街)にあるスーパーマーケットでアーモンドミルクのデモ。
アーモンドミルクとは、ここ1、2年のあいだ我が国でもにわかに脚光を浴びてきた植物性ミルクの1つである。
植物性ミルクとは、豆類や穀物などの植物性食材を原料とするミルク(対して、従来からある「ミルク」は、牛なりヤギなり、要は動物から得る動物性ミルク)。
具体的には、砕いた豆類やナッツの成分を水に抽出して作られ、代替ミルクとも呼ばれる。
動物性ミルクにおける植物性ミルクのメリットは、まずカロリーと脂質や糖質の低さ。ついで、動物性ミルクに欠けているか少量しか含まれていない栄養素(豆乳のイソフラボンとかアーモンドミルクのビタミンEとか)が含まれていること。
ということは、牛乳の「代替」以上の役割を果たすことも出来るミルクなのだ。
ただ、植物性ミルクは、全般に飲みやすいものではない。すっかりお茶の間に普及した感のある豆乳ですら、我がデモンストレーション体験では
「本当は嫌いなんだよね、あの豆のプーンとした匂いとクセのある味」
と答えたお客さんはかなりいる。
それでも、そのような味覚上の欠点を承知の上で書い求める人は一定数いるのだが、これはコマーシャルなる「外部勢力」からの巧みな刷り込みであり、動機づけの部分による影響が大きい。
このことは、植物性ミルクに限らず「健康食品」(豆乳とくくられる部類の食品には多かれ少なかれ見受けられる傾向。
次回の記事では、かつて実施した豆乳と健康酢と青汁(いずれも健康食品とされる)の宣伝販売から、メーカー側が入念なマーケティングの上に消費者側に仕掛けるトリックについて、いちデモンストレーターとして実証的に考察したい。