書きにくい報告書 第二弾

 書きにくい報告書第二弾。

 私たちマネキンがデモンストレーション終了後に書くレポート(報告書)
は、営業マンに例えたら、営業日報みたいなもの。
 
 その日に入った現場名から始まり、店舗形態、規模、天気、客数、デモ
場所、売上数、試食人数、サンプル使用数などの客観的な記述はもちろん、
商品に対するお客様の反応や要望、商品を使った試食品についてのお客様
のご意見、デモ自体の様子その他、ある程度は主観の介入もやむをえない
記述も要求される。

 メーカーによっては、この報告書が、非常に細かい。

 例えば、担当商品をお買い上げでないお客様について。

 競合メーカーの類似商品をお好みなら、それは主にどの年齢層がどれく
らいの数でお求めなのか、その理由は何なのか。当社の商品をお買い上げ
になるならどの程度の価格と容量を希望されるのか。
 一つ、一つ、具体的な数値と言葉で詳細に書かねばならない。
 
 簡単そうで、これが、いざ書き始めると、本当に面倒。
 ある仲間は
「報告書を書くのに小一時間かかる。その間の金は出ないし」
 と、憤慨していた。

 プラス、お行儀が悪いというか、試食品にアリのようにお客様が群がっ
てきた場合は、業務をこなすだけで精一杯。
 とても、一人一人、お客様を観察するゆとりはない。

 文字を書く欄が異常に小さかったり、間隔が狭いフォームの報告書もあ
る。これもマネキン泣かせ。

 個人的には、けっこう大変な思いをして書き上げる報告書。
 果たして、きちんと読んでくれているのかどうか、疑問に感じることが
ある。
 事実、疑わしい場面には何度か遭遇した。

 次回はこの体験について書こう。