相手の立場を重んじる

 さて。

 落ち着いたところで、昨日の現場、京都は三条にあるドラッグストアにおける、レモン飲料の
実態を述べよう。

 祇園祭の影響で、昨日は大変な人出。わけても、三条は、みこしの通り道。私は、薬局の店頭
に立ってデモしていたが、全く商売にならず。

「祭り見物でノドがかわいた。おねえさん、ちょっと飲ませてよ。試飲はただでしょ」
 堂々と公言して、寄ってくるお客さんの何と多いこと!
 しかも、一杯だけでなく、二杯も三杯も。
 お客さんにとってはただでも、こちらは違う。試飲用のドリンクは立て替えとして、私の財布
金が出ているのだ。
 昨日の立替金。一万円強。戻ってくるのは、九月一日。

 不景気の昨今。雑誌の節約特集にまで
「スーパーやデパ地下の試食をフルに利用して、昼食代やおやつ代を浮かせよう」
 なる提案がされている。

 このYAHOOの知恵袋にも
「食費を浮かすため、デパ地下の試食品をおかずとして持ち帰っていたら、店員から、たまには
買って下さいと言われた。試食品はただなのに、何故そう言われなくてはならないのか。私は、
この店員を訴えたい。試食を節約に使うのは主婦の知恵なのに、それを否定され、不愉快」
 と言う旨の投書があり、それを指示する解答があった。

 私も仕事を離れたらやりくりに追われる主婦だから、気持ちはわかる。
 それに、実際、スーパーを一巡すれば、あちらでそうめん、こちらでアイスクリーム、そちら
でパンと、おなかをふくらますことは出来る。子どもや小食の人なら、十分だろう。
 プラス、確かにタダ。
 少なくとも、お客さんは。

 だからと言って、最初から買う気が500%ないのに
「試食やし、こちらは客なんやから、ええやん。お客様は神様や」
 と開き直って食べるのは、おかしいのではないか。
 試食品が気に入らないのら、商品購入を断っていただいて結構。試食も、節度があれば、大
歓迎。

 家計のやりくりが大変なように、店舗側も細かいところまで経費を削減して、利益を出すのに
必死なのだ。
 お互いに、もう少し相手の立場を思いやったらと感じる。