犬の認知症

 イトーヨーカドー六地蔵店におけるミツカンの仕事を終え、我家に帰ってきた私を迎えた、異様な悪臭。

 先だって手術を受けた17歳の女の子に加え、一歳下の男の子にも、ここ一二ヶ月、
「夜鳴きをする」
「同じ場所をぐるぐるまわる」
「肛門が緩み、ところかまわず排泄物をする」
「表情がない」
「散歩に行きたがらない」
 などの症状があらわれはじめた。
 認知症である。

 あまりの匂いに鼻を押さえながら、男の子の小屋に近寄ってみたら、まあまあ。
 フード皿の上に排泄し、自身は水入れの中に片足を突っ込み、鳴いている。
 小屋に戻るということも、もうわからなくなっているのだ。

 16歳と言えば、人間なら、いくつだろう?

 あまりに切なく、悲しく、今日のデモの様子が書けない。