デフレに泣く納豆

 昨日は忍者で知られる滋賀県甲賀郡で納豆のデモンストレーション。
 メニューは佃煮納豆。
 納豆の上に佃煮を載せ、刻みネギを散らすだけのクイック料理ながら、なか
なかいける。ごはんのおともの他、おにぎりの芯にしてもよいし、視覚的にも
優れているので、奴やかまぼこのトッピングとしても利用出来る。

 ぶちまけてしまおう。
 納豆のデモは楽!
 有機納豆とか特保納豆とか、特殊なタイプでなければ、且つ値段もそこそこ
安価なら、そんなに気合いを入れなくても売れるからだ。
 納豆のデモを振り当てられたマネキンの大半が
「今度は納豆よ。嬉しいな」
 と小躍りして喜ぶ理由も、ここにある。

 とは言え、納豆業界もデフレ化が進行し、内実は「売れても売れても利益が
出ない」現象に苦しんでいる。
 私自身、マネキンの仕事を始めて今年で八年目に入るが、当初は納豆は98
円なら夕方の四時までには楽に完売出来た。
 現在では、78円にしても、業務終了の六時ぎりぎりにさばけるのケースが
ほとんど。
 68円になると、店舗と客数によっては五時までに完売する(800パックくら
い)。

 78円や68円で売って、消費者はニコニコだが、メーカーはどの程度の利益
があるのだろう?
 ここから、さらに納豆の運送費や保管費などの諸経費を引いたら?

 もしかすると、デフレの波を受けて真っ先に泣いているのは、単価の安い納
豆のような商品かも知れない。

 そう言えば、くめ納豆も大企業のミツカンの傘下に入ったのよね。