生き残っている商品

 明日から四日連続で仕事。
 遠方ばかりで、立替金もさることながら、交通費の心配もしないといけない。
 三月半ばには東京に行くし、眼鏡の買い替えに五万円ほどお金がいったし、困ったことだ。
 いつになったら楽になるのだろう。

 公募もまた落ちたしね。
 本当に難しい。
 あの華原朋美小室哲哉に見いだされるまでは、毎日オーディションを受けて毎日落ちていたと、テレビで語っていたが、世の中はそんなものだね。
 自分だけのキャラクターを認めてくれるたった一人の人。
 そういう人に巡り会ったら一気に波に乗る可能性が強いが、ほとんどの人はそれがかなわぬまま、埋もれてしまう。
 
 また見いだされ、表舞台に出て、脚光を浴びても、その状態を保ち続けることは、大変に難しい。
 これは、もう運としか言いようがないんかな。

 商品も、発売されて、宣伝して、その中で生き残るのは、ほんの一握り。
 私はマネキンになって今年で七年目だけれど、担当した商品で消えていった数の多いことよ!

 皆さん、健太郎ラーメンって知っている?
 五年前、日清が、速水もこみちをCMキャラクターに起用して大々的に発売した、「野菜入り麺のラーメン」だ。
 発売当初は、身体にもよいということで爆発的な人気をよんだが、比較的すぐに消えた。
 あきられたのだ。

 トーラクのソイミルクも消えたみたいだ。
「豆の独特のえぐみをとる」
 と開発された特殊な製法で、
「豆乳が苦手な人も飲める豆乳らしくない豆乳」
 として売り出したものの、その豆っぽくない点が逆に豆乳好きの人に受けが悪く、売上は今ひとつ伸び悩んだ。

 キューピーのマヨネーズドレッシングも見かけなくなったね。
 ドレッシングにマヨネーズのクリーミーさを加味して登場させたが、いかんせん、商品の位置づけが中途半端。
「何、これ? マヨネーズなんだかドレッシングなんだか、わからへん」
 と店頭デモしていてもお客様に言われ、私がデモをした限りでは売上はふるわなかった。

 こうしてみると、発売以来ずっと売られ続けている、ミツカンの「味ぽん」とかハウスの「バーモントカレー」とかグリコの「ポッキー」とかのすごさがわかる。