当日キャンセル

昨日は平和堂八日市アルプラで日本製粉の冷凍パスタのデモ。
 のはずだった。

 朝、九時過ぎに入店し、担当責任者に挨拶するや
「(デモはしないと)断ったはずやで。派遣会社に電話した」
 との返事。
 急きょ、仕事を振ってくれている派遣会社に連絡すると、やはりそうだった。
 業務に必要と送られてきていたレンジの返送手続きだけをすませ、一分も仕事をせず、帰宅。
 こういうこと、たまにだが、あるそうな。
 「そうな」と仮定形で語るのは、私自身は、八年間のマネキン歴で昨日のケースが初めての体験だったから。
 前日キャンセルは、何度かあるんだけれどね。

 この場合、現場への交通費支給は当然として、肝心のギャラはどうなるのかというと、これはもう担当商品のメーカー次第。
 一日分の日当を全額支給のところもあれば、半額支給、四割支給、三割支給、ひどいところはゼロのところもある。

 なぜこんなアクシデントが発生するのか?
 今回はデモ中止をメーカー営業が派遣会社に伝えていなかった(だから私にも連絡がいかない)のが原因だが、他にはデモ実施店の手違い、店側の発注忘れでデモ商品が入荷していない、メーカーの依頼ミスでデモンストレーターがかぶる、などなどがあげられる。

 日当が保障されたら、そりゃもうけものだけれど、そうでなかったら本当に困る。こちらはその仕事に入るため、他の仕事を断って時間と身体をあけているのだ。私だって、娘が巣立っていなかったら、目を釣り上げているところだろう。
 実際、つい最近に前日キャンセルに遭遇した仕事仲間(子どもの教育にまだまだお金がかかる)はメールで嘆いていた。
「キャンセルが早くわかったら他の派遣会社に電話をして仕事を紹介してもらったのに」
 ごもっとも。

 さて昨日。
 京都に引き返した後、ファーストフード店でコーヒーを飲みながらたまっていた事務処理をこなし、出町柳の知り合いをたずね、ブックオフに寄ってフラワーアレジメントの本を物色した。
 一日中細かい雨が降り続ける中、久々にまったりとした、ヒューマンな時を過ごした。

 おかげで、喉にまだ引っかかりがあった風邪は完全に治った。