デモ。そのままと、プレーンヨーグルトであえたのと二種類を用意し、好きな方(場合によってはどち
らも)を試食していただく。
場所は、ジャスコ五条店。ここは、「試食はものすごく出るが売れない」ことでは京都ビッグ3に入
ると、我々マネキンの間でささやかれている店。
お客様がせこいと言うより、立地性の関係で消費の視点が分散してしまうのだ。何せ、ダイヤモンド
シティの中にあるんだから。
ダイヤモンドシティ。ただの三十分でもここを歩いてごらん。飽きないよ。
流行の先端を行くブティック。しゃれた食器や文具、アクセサリーなどをあつかっているバラエティ
ショップ(雑貨屋)。和洋中、世界の味が楽しめるレストラン。センスのよいBGMのもと、美容師が運ぶ
ハサミの動きまで絵になってしまうビューティサロン。見ているだけで癒されるゴージャスな花々が並
ぶフラワーショップ。
本当に楽しい。
こんななかにあっては、一箱百円くらいのお菓子やアイスクリームが本日五パーセント引きだなんて
繰り返されても、
「それがどうしたの?」
という気分になるだろう。
百円が五円安くなる。そのことに喜ぶのがみみっちく感じられ、せっかくのお得感が薄れてしまうのだ。
逆にとらえるなら、価格が高めの食料品が五パーセント引きだと、効力を発揮する。
その点からしても、担当したブルーベリーシロップ漬けは980円の商品だったから、有利ではあっ
た。
ネックは重量と大きさ。
1キロ近いガラス瓶に入っており、正直、持ち帰るのが少し大変。
それにしても月曜日の売上は悪くないのではないかしら。
九月にジャスコ登美ケ丘店で同商品をデモした時は一日五十個以上が売れたけれど、まあ、あそこは
ハプニングは売上以外のところにあった。
笑顔効果がなかったら、ちょっと困った展開になったところだ。