少し前の発刊だったか。主に二十代三十代女性に人気の長寿マガジン(こんな言い方はおかしいかしら)「anan」に連載中のコラムの中に、「今日日はイケメンじゃない男の子はなかなかツライ」旨の記述があった。
ううむ。
容姿が重要な売物であるモデルや、大衆に夢を与える俳優や歌手などの芸能人ならともかく、われわれ一般の者には関係ないのではないかと想うが、こうまでイケメンブームが続くとねえ!
もっとも、「外見重視」の風潮のあおりをくっているのは、男の子にイケメンを求める女の子も同じ。
判で押したように、どの女性雑誌も「美白美白」と絶叫している。
生まれつきの色黒はどうしたらええんかね?
スキンケアとメイクでかなりのところまではカバー出来るんだろうが、それを認めては「色黒は悪い」と断定しているようなものだ。
女の子の色黒。
悪くない。
私が中学生の頃、沖縄出身で小麦色の肌をしていた南沙織は大人気だった。
「ヘルシー」「ナチュラル」他、さまざまな賛美が寄せられた。
もっとも、日々、店舗でいろいろな人に接していると、正直、
「この人、性格は良いだろうから、外見にもう少しかまったらその魅力をもっとまわりに伝えられるだろうになあ」
と感じる人もゾロゾロいる。
要は清潔感と健康美。
この二つの前には、どんな人工美も褪せてしまう。