赤いオーラ、パワー


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続きの続きの続き

赤こんにゃくネタをあと一つ。

私にこのこんにゃくと調理法を最初に教えてくれたのは、滋賀県
水口にある鳩マークのお店に勤めるパートさんだった。
七年か八年前、ここに、だしのデモンストレーションで訪れたのだ。

昼休憩中、「今夜は何を作ろうかなあ。水口はバスの便が悪いし、
電車との連絡もスムーズではない。家に着く頃、時計の針は八時を
ゆうにまわっているだろう。それからキッチンに立っても調理が億
劫でないメニューは……」と、いろいろ思案しながら店舗を一巡していた私の眼に、赤いこんにゃくが飛び込んできた。
「赤いこんにゃくなんて、初めて見る。面白い」

すかさず、近くで品だしをしていたパートさんに尋ねた。
「このこんにゃくには、もしかして唐辛子が入っているから赤いん
ですか?」
「いえ。色は着色料です。だから全然辛くないですよ。近江名物の
一つで、とても美味しいです」
「どうやって食べるんですか?」
「普通のこんにゃくと同じでいいんですよ、きんぴらにしたり筑前
煮にしたり」
さらにパートさんは、近江の郷土料理だと、先のかみなりこんにゃ
くのレシピを教えてくれたのだ。

あの時、なぜ赤こんにゃくがとつじょ視界に入ってきたか。それは、赤こんにゃくが赤こんにゃくだったからに他ならない。
そう。赤い色には、人をひきつけてやまないオーラとパワーがある
のだ。

赤こんにゃくの由来には諸説あり、戦国時代にこの地を平定した織
田信長(写真)の命によるものとの見解もある(信長は派手好き)

言われてみれば、信長の一生も、色彩に例えたら「赤」ではなかっ
たか。