人は過去に執着する


ダンシャリ出来ない。今回も敢え無く挫折。ある程度までやったところで、息切れ。相変わらず、中途半端に片付いたままの部屋にいる。

想うに、私のような体験を繰り返しているタイプは多いのではないかしら。
「不要品は持たず、すっきりと暮らしたい」と願い、それなりに努力し、工夫もしてみるが、結局は溢れかえるモノとの格闘に疲れ、元に戻ってしまう。残るは、「あーあ、私って、やっぱり片付けられない女なのね」という、強烈な自己嫌悪と自信喪失。
この感覚。私自身は試したことはないけれど、もしかして、ダイエットに失敗した時のそれと似ている?

もうしんどくなってくるわ。
どうして、こんなに思い切りが悪いのだろう?
私を捨てられないモノに結びつけているのは、断じて物欲ではない。
「思い出」だ。「過去」だ。

もっとも、人間は、基本的には過去に執着する生き物かも知れない。
カンボジアに行って、より鮮明に感じた。
どこへ向かうともわからぬ未来より、既に過ぎてしまった過去に意識を向ける方が楽だから、あれだけアンコールワットをはじめとする遺跡群に観光客が集まるのだ。

こう考えてくると、自分は人としてそんなに特殊でもないし、落ちこぼれてもいないことがわかってきて、少し救われた気分になった。