ドラゴンフルーツ

 
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この写真をご覧あれ。

何だと思う? ドラゴンフルーツのジュース。年明けに旅行したベトナムのホテルの朝食バイキングの一メニューである。

ドラゴンフルーツは、ベトナムなど、主に熱帯地方で親しまれているフルーツ。紅色の球にトゲトゲがついているグロテスクな外観は、まさに「ドラゴン」を連想させる。

見た目とはちがい、中身、すなわち味はピカイチ。
ベトナムでも、次に訪れたカンボジアでも、ドラゴンフルーツは、ジュースと言わず生そのものでも食べまくった。

「おいしーい」。
皮肉にも、ドラゴンフルーツの原産地を訪れ、初めて心よりそう感じた。

実は、私には、数年前、京都市内の某セレブ店でドラゴンフルーツの宣伝販売を担当し、あまりの売上の悪さにトラウマになってしまった体験がある。

2014年の現在でも、ドラゴンフルーツをご存知ない方はかなりいる。これが、かの震災の何年か前となれば、その数は???

ドラゴンフルーツの試食の評判は、芳しいものではなかった。
「ぼやけた味」
「何、この果物? 味らしい味がないじゃないの!」
「水みたいね」。

当然、売れない。

このマネキンと言う仕事に就いて、初めて「自爆営業」をした。
終了時間までに、
「おねえさん、あんたが一生懸命やっているから」
と、気をつかって買って下さったお客さんが一人、店舗のパートさんが一人。計二人。

現在では縁が切れ、今後も二度と受けないであろうT製薬の商品みたいに特殊性があり、かつ日持ちのする製品なら、この販売数字で良い。

でも、ドラゴンフルーツは果物よね。
長くは、持たないよね。

業務終了間近、一個を、試食の立替金ではなく自分のために買った。
販売数。計3個。

自腹を切って買ったドラゴンフルーツを、自宅で夫に食べさせた。
「何や、このマズイんは? 味があらへん」。

ここで最終的に知ったね。販売数わずか3個は私の責任ではないと。

お客様のほとんどがおっしゃったセリフを、私に対して率直にものが言える夫までが言う。

その後、この派遣会社では何度かドラゴンフルーツのデモがあったらしいが、私にお呼びがかかったのは、この一回切り。きっと、売上が悪く、メーカーと言うか、ドラゴンフルーツの輸入元から派遣会社にクレームがきていたのだろう。

つまり、同じドラゴンフルーツを担当した他のマネキンは、売上が良い=自腹をたくさん切っていたのだと推測する。

しかし、ドラゴンフルーツ、ベトナムカンボジアで食べると超オイシイのに、日本で食べたらそうではないのは、何故?