8月9日 福知山



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今年の夏が「ナツナツ」していない理由の一つに、台風の進度による影響があげられる。
はっきり言わせていただいて、異様にスローだよなあ。
本音の本音。
どうせ来るのなら、もうサッと来て、サッと行って欲しい。
被害が拡大しないためにも。

上の写真をごらんあれ。
これは、さる九日、野菜飲料の宣伝販売で福知山を訪れた時、JR福知山駅手前で車内から撮ったもの。
ご存知のように、この日は接近した台風の影響で強い雨風。それでも京都発の電車は予定通りに動いた。始発の次の便である。

業務が終了して福知山駅に戻るべくタクシーに乗ったら、あらら、JRはすべて不通になっているとの、運転手さんの話。だとしても帰りの切符は既に購入済みなので、それを払い戻しすべく、予定通りに福知山駅に走ってもらった。
切符を清算し、JRの職員に尋ねる。
「復旧の見通しは立っているんですか?」
「申し訳ございませんが、、、」
エッ、エッ、私、帰れないの、今夜?

そこに居合わせた同業者とおぼしき女性(何となくわかるのよね)。
「丹後鉄道は動いてんて。やから、それに乗って舞鶴まで行き、そこから敦賀にまわって高槻まで帰ろと、私、思うてんねん」。
「あ、その手がありましたね」。
私もと、頷いた。
遠回りになるけれど、仕方ないやん。当座の交通費はかかっても(ま
あ、会社が後で払ってくれるわけだし)、立ち仕事をこなしたあとだ。自分の家で過ごしたいよ。最悪の場合は地元のビジネスホテルに宿泊となるのだろうが、そんなのはごめん。長いあいだ乗物に揺られる苦痛を考慮に入れても、ホテルよりは我が家なのだよ。

「あ、あの、お客様」
我々の話が耳に入ったのだろう。
先ほど切符の払い戻しに応じたJRの職員がカウンターごしに声をかけてきた。
「高速バスが、もしかすると動いているかも知れません、、、。兵庫の三宮行きか大阪の難波行きかが。お問い合わせになってみてはいかがでしょう?  高速バスの受付場所は、、、 」。

JRをほんの少し見直したね。
だって、よく耳にするやん。
「JRは未だ親方日の丸体質から抜け出していない。乗客に対しても、民間の鉄道会社に比べると居丈高。乗せてやってんねんって感じ」。
あるタクシーの運転手も語った。
「前はJRの取引先に勤めていたんです。まあ、キツかったですね。態度が横柄。幹部ばかりやない。パートまでが、そらエラそうにしてました。お前らからJRの看板をとったら何もない、ただのおっさんやおばはんやのにと、私ら、陰で笑うてましたがな」(このあたり、今は無き、某巨大スーパーの実態と似ている)。

結局、福知山を午後七時に出発する高速バスで難波まで出、そこから京都市内の我が家に無事に帰宅することが出来た。
「福知山から高速バスがあるんですね」と、私。
「私も知らんかったワ。よかった。ウチ、明日も仕事やねん。最初に考えた敦賀経由で帰っていたら、最終便になったかも知れへん。そんなんで出かけてもなあ」と、名も知らぬ同業者。

彼女とは、JR大阪駅で別れた。
新快速に乗る私と、
「阪急の高槻の方がうちに近いねん。茨木で阪急に乗り換えるワ」
と、JR茨木駅に停車する快速に乗る彼女。
「気ィつけてね。今夜はゆっくり休んでね」。
お互いに、言い合って。

縁があれば、彼女とどこかでまた会うかも知れない。

本当、この仕事は、一期一会。
そして、一日とて同じ日はない。