小売業界は基本的にブラック?



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前の記事で、「社長が一代で築き、その家族が役員をつとめているような、規模の大きくないローカルスーパーの勤務実態は、程度の差こそあれブラックが大半」と語った某メーカーの営業マンの話を紹介した。
だが、息子さんの一人が某大手スーパーに勤めているという友人は、それを否定する。
「従業員や店舗の数に関係なく、小売業界そのものがブラック。そりゃ、息子の勤務先は保障はきちんとしているよ、、、表向きはね」。

彼女の話によると、そのチェーン店の一つで中間管理職にある息子さんは、勤務日のほとんどは「始発で出発して終電で帰宅する日」だと言う。
「もう仕事が山積みで、どんなに頑張っても所定の就業時間内には終わらないって。だから、早出をして、遅くまで残る。残業代? 規定以上にはつかないよ。法律で禁止されているから。タイムカードに記載されないかって? そんなの、ごまかす方法、いくらでもあるでしょ」。
日々の激務に疲れ果てているのか、休日は日がな一日ゴロゴロと過ごすそうな。
「昼近くに起き出してきて、パジャマのまま、何かおなかに入れて、あとはパソコンや携帯でゲームしたりね。もっとも、そうやって休める日はまだいいの。忙しい時期は、休みの日も出勤する。丸一日の時もあるし、半日だけ、あるいは三時間だけの時もある」。
もちろん(?)、休日出勤手当はつかない。タイムカードを押していないのだから。

なーんか、わかるような。
小売業界の正社員の仕事って、私たちマネキンから見てもハードそうだもの。
品出しや前出し、商品荷受け、在庫管理、ゴミ出しは肉体労働。
計数管理や文書の処理、書類書き、POP作成、売価変更は頭脳労働。
接客やクレーム対応、パート、アルバイトの勤怠管理は感情労働
カラダもアタマもココロ(気)も、フル回転させねばならない。
アウトソージングをあまりしないローカルスーパーの場合は、これに清掃業務が加わる、、、店内は言うに及ばす、従業員だけが使う場所もね。

ストレスがたまることだろう。
友人の息子さんは趣味のゲームでストレス発散し、日常のバランスを保っているのだけれど、不幸にもそれが出来ず自分より弱い立場の者に己の不平不満をぶつける、いわゆる「マネキンストーカー」になっていく人もいるのは、残念なことだ。

写真は、滋賀県八日市(東近江市)にある某スーパー内の蕎麦屋で食べた「和風中華そば」。添えられた蕎麦茶が何とも美味。