My dear body, Are you OK?

8月20日から31日までの、いわゆる晩夏と呼ばれる今の時期が、一年中で一番好き。
独特の哀愁がたまらないのだ。夏のきらめきを残しながらも、去り行くものの宿命としての「切なさ」をも感じさせて。

ただ、体力的にはキツイ。夏の疲れがそろそろ出てくるからだ。もっとも、そこにはデモンストレーターならではの諸事情もからんでいるのだけれど。


皆さん、夏にこんな症状に襲われたことはない?
汗がフーフー吹き出る屋外から冷房が効いた室内に入ってまた屋外に出た時、クラクラッとめまいがしたとか、一瞬ふっと意識が遠のいたとか。
実は私たち、夏場は1日のうちに何度もそれを味わっている。

「デモンストレーションをする売場はセーターを着ても鼻水が出るほど寒いのに、売場の商品補充のためにバックヤード(売場の裏側にある倉庫や準備場所。芝居に例えたら楽屋)に下がると、そこは蒸し風呂。何度も往復していると、身体の方がその変化についていけなくなる」。
皆、嘆きあっている。
屋外と室内ほどではないにしろ、売場とバックヤードの温度差も大きく、バックヤードで懸命の唸りを上げている特大扇風機の風力をしても縮められない。
そうこうしているうちに、悲しいかな、自分で自分の体温を調節出来なくなるのだ。

かくして、身体のそこかしこに不調が出てくる。
全身のだるさ。手足などの末端部分の異様な冷え。筋肉の凝り。のぼせ。吐き気。

もちろん、極端な温度差にならないよう、各自で気をつけている。
売場に立つ前には、温かい飲み物を体内に入れたり、靴下をもう一枚重ねたり、冬のセール期間にまとめ買いしておいたカイロを冷えやすい部分に貼り付けたり。
それでも、タガが一度ゆるんだ身体は、なかなか元に戻ってくれない。

けっきょく私たちに出来ることは、1日の仕事が終わった後、自分の身体に「My dear body, Are you OK?」と尋ね、その訴えに耳を傾け、せいぜい労ってやることぐらい。
自分を守る者は自分。
これは、どんな仕事にも言える。