試食が出ない店での鍋物のデモは~時の流れ。

11月最後だった昨日の現場は、滋賀県は中部に位置する市(まち)、近江八幡にある大手スーパー。担当は、中華だしを使った寄せ鍋で、おとなしいお客様が多いのか、販売の前に試食を断られるケースが目立ち、本当に困った。
鍋の場合、試食が出ないと汁が煮詰まってつゆが濃くなるからだ。
「その時は水を足したらいいんじゃないの」
とおっしゃるかも知れないが、それにも限度がある。あまりにそんなことが続くと、本来のつゆの味が変わってしまうのだ。
おまけに、時と共に野菜はヘナヘナとなり、見た目も悪くなってしまう。

試食が出ない店で鍋をデモするのなら、まず、少ない目に作らないといけない。
そうして、お客様の反応や鍋の様子をみながら、水気の出る野菜や豆腐を少しずつ入れ、煮詰まりや味の劣化を防ぐ。
この調整作業。一定の場数を踏んだデモンストレーでないと、なかなか難しいと思う。
デモンストレーター派遣会社が、一般に新人に鍋物を担当させない理由の一つも、きっとこんなところにあるのだろう。

写真は、昨日の仕事を終え、店から駅に向かっている時に撮ったもの。
いつのまにかクリスマス。2017年が終わるのも近い。
加齢と共に時の流れを速く感じるようになった。

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