販売員は目立ってはいけないの?~ローカルスーパーで会ったロックお兄さん

「販売員は目立ってはいけないの?」シリーズも、いよいよ終盤。
テーマに私なりの回答を示す前に、昨年の秋、仕事で訪れた近畿地方の某ローカルスーパーで会った従業員を紹介したい。

当日の私の担当は、焼肉のタレ。業界用語で言えば、グロサリー担当商品。
この、当店でのグロサリー担当者に挨拶のため面通しした時の私の驚きようと言ったら!
「わっ! この人、ロックミュージシャン?」。

ロン毛ではなかった。いわゆる女性のおかっぱ程度の長さ。
にもかかわらず、私が彼をロックミュージシャンかと一瞬おもったのは、その雰囲気と、制服であろうエプロンの下に着た服装。
それと、特にヘヴィメタ系ミュージシャンによく見受けられる体型(私はヘヴィメタのファンではないが、それでもヘヴィメタの主なるミュージシャンは一応は知っているので、、、。わかってもらえる? あの体型よ)。
個人情報があるので詳しくは書けないが、ともあれ、イ○ンとかラ○フとかの大手では、面接時点でまずアウトであろうタイプなのだ。

ロックお兄さん。だが、実によく動く。
部門に限らず、店内の品出しの全てを担当しているのかなと推察されるほど。
しかも、同僚やお客さんとの会話から、彼らからの受けも良いとみた。

プラス、お兄さん、店内のポップ(価格と共に簡単な商品説明も付記)もマーカーで書いているのね。
文字のバランスもさることながら、商品PRの文案と、それを具現化する役割を果たすイラストが、まことにまことにセンスあるぅ!

私には、お兄さんを雇用した、ここのスーパーチェーンの社長の意図が読める気がした。

「仕事をちゃんとして、同僚とも仲良くやって、お客さんの評判もよいなら、まあ、他の細かいことは問わんでえんとちゃうか」。

これ、これ、これですよ。
販売員は目立って悪いことはない。むしろその逆。
個性的な販売員がいることは、時に店舗の宣伝になりうる。
私なら、ロックお兄さんのファンになるね。
つまり、近所に住んでいたら、毎日買い物に行くね。

販売員は目立って良い。
ただし、ロックお兄さんみたいに、「仕事をきちんとする」「同僚と仲良くする」「お客さんに好かれる」という、基本事項をクリアした上でのこと。

キャラクターエプロン。フリルエプロン。大した問題ではないね。