立ち仕事と靴

昨日、仕事靴を磨きながら、思い出した。この靴を履いて現場に立った初めての日のこと。
「靴で、こんなにも足の疲れが違うんだなあ!」
驚き、素直に感動した。
この感触。販売業や看護師などの立ち仕事をしている人や外回りが多い営業職の人なら、身に染みてわかっていただけるのではないか。

いつ頃からかしら? 少なくとも靴文化を持たない日本で長らく一般的だった「靴に足を合わせる」発想に疑問符が持たれるようになったのは?
バブルが弾けてしばらく経った1990年代半ばあたりから?
そう!
シンデレラの意地悪なお姉さんたちよろしく、ブランドもののおしゃれな靴に皆が一生懸命に足を突っ込み、痛みをはじめとする不具合感に耐えながら履き続けた結果、足に現れるいろいろな障害が指摘されはじめた、あの当時からよね!
ファッション関係のカタログ誌にも、足に優しいとされる4Eの靴が掲載されるようになった。

残念なことは、足に優しいとされる靴に限ってデザインは今ひとつだったこと。
健康と美は両立しないってこと?

幸い現在では、足にも見た目にも良い靴は、探せばある。
しゃれているだけでなく、履いているうちに皮革がピタリと足に馴染み、まるで皮膚の一部となってくるみたいな、あの快感。
これを味わえるようになった。
ありがたいことだね。