いつから夏は過ごしにくい季節になった?

厳しい暑さとなった今日。
あらためて疑問に感じた。
いつから、夏はこんなにもしのぎにくい季節になったのかと。

もちろん、夏は暑いもの。そう決まっている。
クーラーはおろか扇風機すらなかった私の幼児時代は、体感的には、夏は現在よりずっとずっと暑かったと想像される。
ただ、しのぎにくさという点ではどうかな?
おそらく大半の人が、
「昔の夏は暑かったが、21世紀の今よりは過ごしやすかった」
と答えるのではないか。

じとっと肌にまとわりつくような、粘性の熱気。
それが嫌で冷房に逃げ込むのだが、冷房って身体のエネルギーを消耗させるのね。その証拠に、冷房が効いた部屋に居続けると、だるくなるでしょ。
そりゃそうだ。
冷房の涼気は作った涼気。自然の涼気と比べると、どこかに無理が出るわな。

つい2年前まで、自宅の背後にハイキングコースを持つ山がそびえる地域に住んでいたから、実感として知っている。
自然の涼気は、とてつもなく心地良い。
気温の面だけではなく、川のせせらぎや鳥の鳴き声、木々の緑の連なり、その間を駆け抜ける風のそよぎ、、、などなど、聴覚や視覚、触覚ほかの感覚でも「涼しさ」を感じとることが出来るのだ。

振り返るに、「昔の夏」も、多分にこうだったのではないか。
暑いのは暑くても、時おりの「自然の涼」にホッと息をつきながらくつろげる時も、確かにあった気がする。