デモンストレーターの仕事を続けている一番の理由。

一昨日の朝に書いた記事で、定年まで教師をしていた姉が、教師になってよかったことの一つに、
「教え子を通じていろいろな仕事を疑似体験できると言うことがある」
と語っていたと書いた。
さらに、これは我々デモンストレーターの世界にも共通するものだ、とも。

もっとも、デモンストレーターの場合は、教師が同窓会や何かの相談事および連絡事で教え子と接するほどには、お客様や店舗従業員ないし関係者と密接な関係を持たないから、職業の疑似体験とはとてもいかない。

それでも、対座する相手の何気ない一言や一瞬の表情からその人が辿ってきた軌跡の一断面が浮かび上がってくるケースは多々あり、広い意味でとらえたら、それもいろいろな人生の疑似体験だろう、、、読書や映画鑑賞がそうであるように。

私が、ウダウダ嘆いたりグジグジこぼしたりしながらも、デモンストレーターの仕事を続けている一番の理由が、ここにあり!
若い頃に児童文学の作家を志していたこともあって、私は、人の生きざまや心理、要は人間そのものに、とてもとても興味津々(しんしん)。
ぶちまけてしまえば、今の商品の販売よりも、ずっとずっと。

日々、いろいろな場所で、年齢も職業も経済状態も教養度も異なる不特定多数の人に接するこの仕事は、そんな私に人生の何たるかを、具体例を示しつつ、時に優しく、時にはろ苦く、時に切なく教えてくれる。
イイ仕事だ。

写真は、大阪は生野区にある某スーパーでの仕事を終え、自宅がある京都までの中継地で見た風景。

といきたいが、プライバシーがあるので、久方ぶりに「そのまま」と決めた。