特招会~詰め放題に見る人間の性(さが)。
平◯堂恒例の特招会の話題を続ける。
ここ2、3年はあまり見られなくなったが、特招会名物(?)の一つに、「◯◯詰め放題」があった。
価格は均一。
お客様ご自身の手で、渡された袋やケースに、ジャガイモなりミカンなりドライフルーツなり冷凍ミニステーキなり入浴剤なりを詰め込みんでいただく。
仮にジャガイモ詰め放題として、(袋に)10個入れようが12個入れようが、はたまた頑張って15個入れようが値段は変わらないので、お客様は、
「同じ◯◯円なら1個でも多く入れた方がトク」
とばかりに、詰め方を密にしたり、袋を限度いっぱいに伸ばしたりと、いろいろと工夫をこらす。
その光景を目の当たりにするたび、
「家計のため、1円でも安く商品を買おう」
とする主婦パワーに驚くと同時に、モノに対する人間の根源的な執着をも感じて、時に圧倒された。
そう! 人間は、基本的に欲深いのだ。
つい数十年前まで、食料も含めたモノは常に不足した状態にあり、それがためにモノを少しでも多く自分のまわりに集めることがステイタスの一つであり、いざという時の「保険」でもあったからね(国や地域によっては今なおそうであるところもある)。
その強烈な記憶は綿々と受け継がれ、そうこうしているうちに脳細胞の隅々にまで組み込まれて、時代が変わっても簡単には消えない。
買い物ひとつにしても、「人間」を考えさせられる。
写真は、堅田駅から乗った「しのび(忍者)」トレイン。
かつては、堅田方面にも甲賀流忍者はいたのだろうか?