唇よ、君は生活を語る

 明日から仕事。
 試食手順が記されたマニュアルは熟読したし、担当商品を使っての予行演習も終わったし、ネットで
商品やメーカー、麦粒みそについての情報収集も終わったし、交通手段も調べたし、実施店への挨拶電話
もすませたし、後はキャリーにグリル鍋をはじめ、調理用具一式をおさめるのみ。
 エイエイオーの心境。

 とここへ来て、唇の異様な荒れように気がついた。
 毎日リップケアはしているのに、空気が渇き切っているのだろう。
 パサパサで皮はめくれ、痛々しいこと。
 接客業にとって口元はとても大切で、すべてとまでは言わないが、多くを語る。
 一刻も早く元に戻さにゃ。

 エキストラバージンオイルとハチミツとラップで唇パック。

 頑張ろうと思う。
 
 昨夜、「駅(STATION)」というとてもいい映画を観たしね。
 健サン演じる主人公の刑事をめぐる女たち。いろいろ重荷を背負っても、過去がふりきれなくても、
転んでエーンエーンと泣いても、生きていかなきゃならんのだ。