手作りケーキ~親子でクッキング

 昨日は楽しい一日だった。
 何と言っても担当商品は生クリームで、デモンストレーションメニュー
はケーキだ。
 二日後にせまる「母の日」にちなみ、
「お母さんに手作りケーキをプレゼントしよう」
 という趣旨のもとに企画されたイベントである。

 試食自体は、スポンジケーキを一口大の大きさに切った上に生クリーム
を乗せて提供するだけという、シンプルなものだが、その前に見本のデコ
レーションケーキを作る。
 これが、エキサイティング!

 ケーキは、どこかお絵描きに似た部分がある。
 偶然の一致か。私が知っているケーキ作りの達人たちも、絵がうまかっ
たり、色彩感覚に優れていたりと、美意識の高い人ぞろい。
 
 例えば、昨日の現場にお客さんとして来てくれたネット友は、短大の家
政科製菓コースを卒業しており、三人の子の母となった現在もケーキをは
じめ、ほぼ毎日ハンドメイドのお菓子を作る人。子どものバースデイケー
キはもちろん自作で、一度写真で見せてもらったが、装飾の配置の見事さ
とカラーバランスの美しいことといったら、まさにプロ並みだった。

 私も、ものごころつく頃よりクレヨンや色鉛筆を使って何かを描くこと
が大好きだった。
 ケーキ作りには童心を刺激されるものがある。

 売上も上々(食べ逃げの方が圧倒的に多いが)。
 お買い上げ下さったお客様の購入理由のほとんどが、
「これなら、子ども(孫)といっしょに簡単に作れる」
 というもの。

 そりゃ、スポンジは市販の出来たものだし、生クリームも既にホイップ
して袋につめたやつだ。
 こちらは、ただ絞るだけでよい。
 手間も時間もかからず、汚れものが出ることもない。
 幼児は、それこそチューブから絵の具を絞り出す感覚で、デコレーショ
ン出来る。
 味は、確かに手ずから泡立てたクリームに比べると落ちるが、「家族の
ふれあい」を考慮すれば、許される範囲内である。
 売れないわけがない。

 現在、子どもとクッキングすることが一種のブームになっている。
 食育の点からもいいことだと思う。