意地悪い人

 昨日は、大阪府高槻市にある、某ホームセンターにて、ペットフードのデモ。
 今春からペットフード業界に参入したK社の専属マネキンも来ていた。

 同業種、いわゆるライバル関係にあるメーカーのマネキンは、同日、同現場で
かち合う。これは、決して珍しいケースではない。

 率直に言って、やりにくい。これは、向こうも同じ。
「おたがいさま」なのだ。

 ただ、私の場合は、向こうが私よりはるかに経験を積んだベテランの場合でも
意地悪をされた体験が全くない。それどころか、同じしんどさを経験してきてい
るということで、非常に友好的な関係を保てる。
 でも、こういう人ばかりではないということを、仕事仲間の一人に教えて貰っ
た。

 聞けば、クリスマス近いその日、彼女は某社の生クリームを売っていた。
 少し離れた位置に、その社のライバルとされる会社の生クリームを担当する
マネキンが。

「信じられる?」
 彼女は私に言った。
「私が昼休憩に行っている間、そのマネキン、うちの生クリームの価格を書い
たポップを裏返しにして販売してたんよ。自分とこの商品よりうちの方が高い
んだから、値段では決して不利ということはないはずなのに」。

 ふうむ。
 そうでなくても、そんなことをしてはいけない。
 商売上のマナーを疑ってしまう。
 マネキンがずる賢い振る舞いをすれば、その場では売上は上々かも知れない
が、そこのメーカーのイメージは確実に落ちる。

 意地悪い人は、どこの世界にもいるものだ。