真理ちゃんの動画を観て、引き際を考える

二日間やすみ体力を回復。

 本当は昨日も仕事が入ってきたのだけれど、断ってしまった。連続勤務の後に休暇が一日だけは、
きついわ。

 少し話がずれる。
 以前、研修の帰りにお茶した仕事仲間が
小柳ルミ子天地真理に、あんたはプロ失格だと、強烈なことを言ったらしいけれど、ここ十年
くらいの真理ちゃんを見る限り、同感やわ。真理ちゃんかて人間なんやけど、あそこまで変わった
らあかん。一応はスターなんやから」
 と言っていたのが心に残っており、思い立って、真理ちゃんの動画をチェックしてみた。

 まあまあまあまあ……。
 何なんでしょうね、あの変貌は?
 声とルックスのあまりの劣化を前に、言葉が見つからない。
 白雪姫(真理ちゃんは昔そう呼ばれていたのだ)のイメージが、がらがらと音を立てて崩れていっ
たよ。
 あれはひどい。

 真理ちゃんが普通の世界に生きる人なら、あれでもいっこうにかまわない。でも、スターなん
だからねえ。スターってのは、我々に夢を与える存在。外見に気を使うことは仕事の一部だと、
私ははっきり思っている。そう! カッコ良くあってこそ、スターなのだ。

 シワや頭髪は仕方がないけれど、体型は、自分の意思である程度までコントロール出来るはず。
それをせず、
「太っていてもいいじゃん。あたしはあたし」
 と開き直るのは、往年のファンをないがしろにする態度だと感じる。
 
 まあ、真理ちゃんは甲状腺の病気もあり(だから声も全く出ない)、激変してしまったらしいのだ
が。
 それならそれで、ぶざまな姿を人目にさらさなきゃいいのに。私が真理ちゃんファンなら、見た
くない。

 欧米のスターの中にもいるのよ。敢えて、名は明かさないが、太り過ぎて声質まで変わってし
まった。喉に余分な肉がついたのか、クリアーな高音が出なくなっているの。全体にドスのきいた
ざらざらのドラ声になってんの。
 それでも、日本にやってきてコンサートを開いている。本国ではもはや懐メロスターでお呼び
がかからなくなっていても、過去の栄光と名声がまだ残っている日本に来ると、稼げるのね。
 彼だけではない。そんなスターは他にもいる(日本のファンもなめられたものだ。もっとも、こ
のスター、今年はとうとう来日しないみたい。日本でも集客率が落ちているのだろう。だとした
ら、次はどこへ行って稼ぐのだろう?)

 もっとも、そうまでしてゲットマネーしなければならない事情が、スター側にもあるのだろう。
扶養家族がいるのかも知れないし、あと借金とか離婚の慰謝料とか。

 私たちはスターではない、ただの売り子のおばさんだ。
 それでも、引き際はある。
 この時、
「引退しても、まあ、何とか」
 ぐらいの蓄財があればねえ(溜息)。