更年期障害の辛さは厳密には共感出来なくても、悲しさは共感出来る

2、3 年前だったか、近畿地方の某ドラッグストアで、更年期障害対策として開発されたサプリメントの宣伝販売を担当したことがある。
この案件を打診された時、私自身は更年期障害を全く体験しなかったため今ひとつお客様の気持ちに沿うことは難しいだろうと想い、お断りした。にもかかわらず、最終的に受けたのは、
「あなた以外の人は考えつかないのよ。お願い、私を助けると思って」
と、派遣会社の人選担当者に泣きつかれたからだ(私はこういうのに弱い)。

かくしてデモンストレーション当日。
商品の特性上、呼びかける私のデモ場所には、更年期障害特有の症状に苦しむ人が多く立ち止まり、口々にその辛さを訴えた。
「のぼせる」
「異様に汗をかく」
「身体がだるい」
「気分が沈む」
その他。

それらの一つ一つ、私は丁寧に応対していたつもりだったが、いかんせん、未体験の世界。

「はあ、そうだったんですね」
「さぞ、お辛かったことでしょう」
云々、研修を通して一応の知識は身につけているから答えられるものの、、、どうしてもマニュアルっぽい回答になる。

で、そこは女性。
敏感に察するんだな。
「この人、ニコニコしてフンフンと話を聞いていて、でも、私の辛さ、全然わかってくれない。どうせ、販売成績を上げたいんでしょうよ」。
そうとらえらても仕方がなかった。

それが、あるお客様の何気ない一言から、劇的にかわったのだ。
「辛さは厳密には共感出来なくても、悲しさは共感出来る」
と。

次回の記事で明かそう。

写真は、大阪は天王寺で写したもの。

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