57年前に読んだ「小学3年生の科学」に記載されたカエル童話。

(注)5月27日に書いた記事。

 

当時小学3年生だった私に強い印象と深い感銘を与え、カエル・ラバーとなるきっかけを作ってくれた、教育雑誌「小学3年生の科学1965年5月号」(学研)に掲載された、トノサマガエルを主人公にした童話は、こんな内容だった。
(なにぶんにも57年前に読んだので、細かいところで記憶違いがある可能性あり。そこはご容赦を。大意は合っていると確信)。

出だしは、
"畑のまん中で、トノサマガエルがじまんしました。
「ケロケロ。わしよりえらいカエルはおらんじゃろ」"
(もしかすると「わしのほかにカエルはおらんじゃろ」だったかも)。

そこへ、ちょうど飛んできたスズメ(またはツバメだったか)がそれを聞き、
「世のなか、いろんなカエルがいるよ。見てきてごらん」
と、トノサマガエルに言う。
トノサマガエルは、旅に出ることにした。

スズメが言ったことは本当だった。アマガエル、ヒキガエル、ツチガエル、、、などなど、行く先々で多種多様なカエルにトノサマガエルは会い、その過程でウシガエルの大きさに驚いたり、カジカガエルの声の美しさに感心したり。どのカエルも独自の個性を持ち、おのおの懸命に生きていることを知る。

カエルはわしだけではないし、わしよりえらいカエルもいない。世の中は広い。
この単純ながら大切なことを胸に刻んだトノサマガエルは、生まれ変わった気持ちで帰路につくのだった。

このストーリー。人間社会にも通用しないか。
「井の中のかわず」とは、よく出来た言葉である