なので、楽と言えば楽な担当。
もうプロの文筆家をめざす気持ちは全くないんだけれど、たった一冊、本を出したいと思う。
「ネガティブな人ほど実は可能性を秘めている」
このことを伝えたくて。
ネガティブと言うと悪いイメージにとらえられているけれど、決してそんなことはない。なぜって、
エネルギーの向かい先がおかしな方向だからそうなっているだけのことで。
ネガティブな中に自分を置ける人は、実際は強い人なのだ。ほら、摂食障害になる人は極めてエネ
ルギーが高いという説があるでしょ。
つまり、エネルギーを向ける対象を変えたら、ネガティブな人ほどポジティブになれる可能性があ
るということ。
となれば、ことは簡単。
心のスイッチのひねり方を変えればいい。
ネガティブ=ネクラ。大いによろしい。エネルギーの塊なんだものね。
こういうことがわかってきたのも、この仕事に就き、不特定多数の人に日々接してきたからだ。
ついでに言ってしまえば、私自身が、根はかなりの高率で「暗い」部類に入る。
少なくとも、自信満々なタイプではない。
仲良しの仕事仲間に帰国子女がいて、行動を共にしていると
「まあまあ、何て図々しい」
と感じることがよくあり、あんなふうに高い自己評価を持って堂々と振る舞えたらと、彼女がうら
やましくなるケースが珍しくない。
でも、私は、彼女みたいにはなれないだろう、絶対に。
それでも、人にはその人なりの歴史があり、その中で身につけた処世術があるわけで。
強気で押すのも一つの生き方なら、無理をせず、周囲に助けてもらってそつなく世を渡るのも一つ
の生き方。
ちょうど
「みんなでスターにしてあげよう」
とのファンの思いがデビュー曲を大ヒットに導いたとされる、森昌子の例みたいにね。
私が自慢してよいだろうと思えることの一つに、ある「ひらめき」がきっかけで、Aクラスとされ
ていた吃音が劇的に消えてしまったことがある。19歳の夏だった。
これは他のサイトで公表したのでここでは避けるが、実際、こういう「奇跡」もおこりうるのが、
人生。
もっとも、このきっかけを与えてくれたのは、アメリカ人の留学生だったのね。
「吃ってもいいじゃない。自分を主張しなきゃいけないよ。言葉がダメなら他の方法でもよい」
こう気づかせてくれたのは、あの人ならでは。
やっぱりあの国の人はシャイではないと思う。
感謝している。