よく売れた。
薬局の責任者の方が
「どうもありがとうございます」
と、わざわざ挨拶にみえたほど。
でも、当の私には
「売ってやろう」
という気があまりない。
それなのに販売実績上々なのは、二月からトリップしまくりで、まだ続いているおかげだ。
この勢いで、別のトリップに移っていかにゃ。
引っ越しが終わって、落ち着いたら、またまとまったものを書き始める。
プロになる気はもうないが、書くことだけはやめない。
南博を知ったのは、いい時期だったね。
本当に何気なく入った小さな町の本屋の片隅で見つけたのだけれど。
ページを追っていて、これだ、これだと感ずるものがあった。
こんな本に出会ったのは、数年ぶりだ。
文章教室の先生がおっしゃったことは正論である。
だからこそ、ひっかかるものが、毎回毎回、あった。
「読者としては……」
とおっしゃるが、その読者って、誰なのよ?
来る日も来る日も不特定多数の人々と接していて、痛いほど感じる。
人間の感性は千差万別。
合わない人とは合わない。何をどうやっても合わない。
そういう根源の部分で合わない人のためにこちらのタッチを変えるのが、イヤダ。
そもそもプロになる気がないのなら、別に師事する必要はないわけで。
楽しく書いていこうと思う。
テクニックよりもグッとくる共感性。
甘い考えだわ、こりゃ。