対面販売

新住所に移って五日目の水曜日。仕事を再開した。

 水曜日はカゴメのラブレの試飲を、万代樫原店で。
 木曜日はファンケルの青汁をダイエーくずは店で。
 状況はおいおい書いていく。

 嫌な夢をみた。
 通りがかった道で泣いていたキジトラの野良猫の子猫に声をかけたら、しつこくついてきた。
 しかも、こちらを襲ってきたのだ。
 爪を立て、牙を剥き出す猫を必死で抑え、通行人たちに助けを求めるも、皆、そしらぬ顔で
脇を過ぎていく。
「お願いですから助けて下さい」
 と懇願しても、全員が涼しい顔。

 世の中、こんなものかも知れない。
 人の不幸は見て見ぬふり。
 かかわりあうと、自分の負担が増えるだけ。

 ネット機能が高度に進んだ社会というのも考えもの。
 だからこそ、対面販売がいま新たに問われているのかも知れない。