腰痛をなだめんと、スーパー銭湯に行き、サウナ室に入ったとたん、室内に設置されたテレビの画面に速報が流れてきた。
生々しい映像に言葉もない。
自然の驚異の前には人間はかくも無力なのだ。
十六年前に遭遇した阪神大震災の記憶が蘇った。
あの災害で友人は全財産を失ったが、近所の人が多く亡くなった中、家族全員が助かった。
「お兄ちゃん(赤ちゃんの時に病気で召された一番最初の息子)が、天国から私たちを守ってくれたんや」
彼女は涙ぐんでいた。
被災地の方々には心よりお見舞いを申し上げたい。
大丈夫。
明日は絶対にやって来る。
この国は原爆から立ち直った国だ。
それに、どんな災難があっても立ち上がってきたのが、人類。
歴史が証明している。