要通リバウンド

回復しかかっていた腰痛。
 土日に冷えのきつい現場に立ったのが悪かったのか?
 月曜日に痛みは盛り返し、現場に向かう大阪駅の階段で歩けなくなった。
 降りる途中、腰に激痛が走り、麻痺したように硬直したのだ。

「お願い。駅員さんを呼んで下さい」
 と通行客に頼もうにも、息をするだけで痛い。
 
 幸いなるかな。
 荷物ごと下まで運んで下さった、通りすがりの方がいた。

 やっとの思いで環状線に乗り、現場の河内長野まで。
 立っているのもやっとの痛みに、顔は歪み、汗が流れる。
 だから、途中、階段しかない駅は駅員さんに荷物を頼んだし、電車内でも恥を忘れて、他の乗客の皆さんに懇願した。
「ごめんなさい。腰が痛いんです。電車が揺れるだけで響く。座らせて下さい」

 この国はスゴいよ、ほんま。
 孔子孟子の精神は、本国の中国より中国を先生と仰いだ国にこそ息づいているわ(これは中国国民のせいではなくにこそかの毛沢東が実施した文化大革命にこそ責任がある)。
 最近、若者の道徳の乱れが叫ばれているけれどね。
 
 皆さん、
「大丈夫ですか?」
「どうぞどうぞ、座って」
 と、席をゆずって下さったのだ。

 大丈夫よ、日本は。
 物質的には破壊されても根っこの大和魂は生きている。
 これがある限りはね!

 そう感じたからこそ、少なくとも午前中は、腰痛で青息吐息だったにもかかわらず、目標を上回る数字を達成できた。

 それにしても……腰痛は突然やってくる。