保険を検討


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つくづく感じる。保険の営業は口達者だと。私たちマネキンも、良い意味で見習う点はありそうだ。

したたかに左膝と右肘を打ちながらも、午後からの仕事を続行するべく、足を引きずりながらその日の現場である店に再び入ってきた私を見止めたのは、たまたま同日にそこの店頭でキャンペーンをはっていた保険会社の社員。

「どうされました?」
「実は......」
「それはそれは。大丈夫ですか? 早い目に病院に行かれた方がいいですよ」
お決まりの言葉の後は、当然の流れ。
「保険にはお入りですか? 私共の会社の商品は......」
コトが起こった直後ではあり、よどみない口調に耳を傾けかけたが、仕事があるのでパンフレットだけもらっておいた。

翌日、保険会社数社に資料を請求。ほどなく各社の営業から電話がかかり始めた。
「お送りしたご案内には目を通していただけましたか? 何かわからない点はございませんか?」

ある営業は言う。
「今は二人に一人はガンになる時代。基本プランにぜひガン特約のオプションをつけることをおすすめします」。

ふうん。ごもっともかも知れないけれど、ガン特約をつけると、月々の支払が掛け捨てにするのはもったいないほどの額になるのよねえ。それに、この「二人に一人はガンになる」というがんセリフ。裏返しにとれば、「二人に一人はガンにならない」ということよね。

病気やけがをした時に対する備えは必要。ただ、心配し過ぎるのもどうかと思う。下手すれば、高い保険を契約させたい営業の思うツボ。

すでに加入している保険ももう一度確認してみた。保険商品の性質と同様に、人々の保険へのとらえ方も、昔とずいぶん変わったものだと感じるが、保険が難しいことは相変わらずな事実だ。口のうまい保険のプロのペースに巻き込まれてしまう人もいるだろう。

素人向けの「やさしい保険講座」は、ないのか。